アメリカの建国精神「家族の健康は家庭料理で守っていく」の考えにもとづき、1939年の創業以来、一貫して健康調理を提唱するビタクラフト。その製品は世界最高級の調理器具として、世界中の家庭で愛用されつづけています。しかし、そのはじまりはあまり知られていません。それは1939年より遡ること約15年。当時、宇宙工学の分野において、ロケットの部品用に異質の金属を熱と圧力で接着させる高熱圧着法が開発されました。異なる金属からなる金属板は驚くほど熱効率がよく、開発チームの一員であり、後のビタクラフト社の副社長になるチャールズ・C・クーナー氏は、この技術が鍋に応用できないかと考えました。それから約15年もの間、研究による研究を重ね、遂にビタクラフトの芯とも言えるステンレスとアルミニウムを重ねた金属板の開発に成功したのです。
ビタクラフトの社名は、ビタミン(ビタ)を逃さない手作り(クラフト)の鍋であることから。その名の通り、素材の持つ水分を活かして調理する無水調理では、大量のお湯を沸かして茹でる必要がないので水に溶けやすいビタミン、ミネラルの損失が無いうえ、調理時間が驚くほどスピーディーです。その他にも、無油調理では素材の持つ油を活かして調理するため油脂類の過剰摂取が抑えられます。こうした健康調理を基本に、ビタクラフトは創業時より家庭の食生活をより豊かに、健やかに彩ってきました。その高い機能性はもちろん、使い勝手についても優れており、鍋の開発にあたっては、約10万人もの主婦をはじめ、栄養士、医師、料理研究家、幅広い人の意見が取り入れられました。世界最高級の調理器具として、高い機能性と品質性を誇り、世界中の家庭料理を支えつづけるビタクラフト。そのパフォーマンス性とクオリティー性を保つうえで、ビタクラフトは大量生産を行っていません。現在もなお、一つひとつ、熟練されたクラフトマンの手により成型、仕上げ、品質チェックが行われ、世界中へと届けられています。アメリカにおいては、ビタクラフトは、伝統文化である、花嫁道具の定番品として選ばれるほど、認められた存在であり、また各国においてもこれまで多くの実績と信頼を生んできました。
日本への流通が始まったのは、1976年のこと。現在の代表取締役である井村守氏が、製品の優れた健康性や経済性、機能性に惹かれ、国内での販売を受け持つことを決心。ビタクラフト製品は「世界最高級の調理器具のメーカー」というキャッチフレーズが付き、日本中に広まっていきます。電磁調理が注目されはじめた頃から、ビタクラフトの製品はIHクッキングヒーター対応の製品を製造しており、その高い品質と認知度が認められ、各種IH調理器メーカーからも推薦されることになります。実際、数多くのブランドの調理器具と比較、検証した結果でも、ビタクラフトの製品が最もよく機能すると評価されました。
健康志向や省エネ志向が高まる近年において、ビタクラフト製品への信頼の高さが実証されています。ビタクラフト社では、今もなお創業時と変わらない「手作り製」にこだわっています。それは、原材料の金属から組み立て工程、さらには流通・検品工程においても優秀な従業員の手により丹念にチェックし、高い品質と機能を保ちつづけていくためなのです。ビタクラフト社は、これからも「世界最高級の調理器具メーカー」として健康的な暮らしを支える調理器具を世界中の家庭に届けていきます。